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* 第十九話 * ~達矢の場合~ ⑥

歓迎会はなごやかに終わった。


劇団員たちも桜子を文字通り歓迎しているようで、連れてきた達矢は心底ホッとした。


橙子の目がやや冷ややかなのと、男性陣が必要以上にチヤホヤしている感じが気懸かりではあったが…。


「じゃ、みんな気をつけて」


達矢は、タクシーを拾いに、ひとりで駅とは反対方向に歩いていった。


頭の中は、やっぱり創作意欲で満杯だった。


これは!という手ごたえのある思い付きが次々と浮かんでくる。


思い切って、桜子を主役に舞台デビューを飾らせようか。


そんなことをしたら橙子のババアが反対するか。


相手役をアイツらの誰かにやらせるのは、ちょっと悔しいな。


…などと、ニヤニヤしながら、思考を巡らせていた。


遠くに「空車」らしきタクシーが見えてきた時、後ろから呼び止められた。


「柴田さんっ」


「えっ?」


驚いて振り向くと、桜子だった。


「よかった。追いついて」


「何、どうしたの?」


タクシーは達矢の目の前を通り過ぎていった。


「あの…、もう少し、付き合っていただけませんか?」


桜子が、上目遣いに達矢を飲みに誘った。


腕時計を見る。


「…もう、結構な時間だぜ?帰った方がいいんじゃないか?」


「いえ、少しでいいんです。柴田さんともうちょっとだけお話したくて…」


このまま帰宅して、脚本作りに勤しもうと思っていた達矢だったが、本心はまんざらでもない。


そして、やや勝負に出る。


「じゃあ、俺んち、来るか?そこで、飲みなおそう」


普通の子なら、家飲みは断るだろうと思ったし、逆に、アワヨクバという下心もあった。


「はいっ!是非!」


「え、いいの?」


桜子の張り切った返事に少し面食らったが、悪い気はしなかった。


ふたりは、丁度来たタクシーに乗り込み、達矢のアパートへ向かう。







その夜、達矢は自分が誘うまでもなく。


桜子に乞われるまま、彼女を抱いた。


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Comment

cdoor | URL | 2008.10.27 15:57
ほうらやっぱりイケちゃった♪
桜子さんは、ちょっと頭がトロイのかな?
そういう設定なのかもね、瞬さん♪
だってこんな子ホントにいたら
立ちまくり(失礼)、興奮しまくりでしょ?
応援☆☆☆☆←4つも!
香月 瞬 | URL | 2008.10.27 15:58
■>cdoorさん

男がイケたと見るか、女が落としたと見るか。
お気を付けあれ。

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プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

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