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* 第十八話 * ~佑介の場合~ ④

「そ、同期もどんどん辞めてくしさ。結構、孤独感じちゃって…。地方に親戚もいるし、別の場所で心機一転してみるのもいいかなーとかね」


「佑ちゃんがそんなん考えてたの全然知らなかったな…」


大型の契約が取れた反動で舞い上がっていたのだろうか、佑介は今まで誰にも言わずにいた心情を吐露していた。


なんで、こんなことを話し出したのかもよく分からない。


ただ、佑介も佳澄も、今日は酔っているなと感じた。


「あれ…?」


急に佳澄が指で頬をなぞった。


泣いていた。


ポロポロと大粒の涙が佳澄の大きな瞳から後から後から零れ落ちている。


「な、なんだよ、泣くなよ」


「ごめ…。あれ?なんで…だろ」


笑って誤魔化そうとするが、涙は止まらない。


佑介は、どうしていいか分からない。


しまいに佳澄はしゃくりあげてきた。


「もう…、ごめん…」


佳澄は両手で顔を覆って、泣き崩れた。


カウンターの中やホールにいる店員にも微妙な表情でチラチラ見られる。


「なんだよ…」


恥ずかしくて、少しイラついた。


少し落ち着いてきたのか、佳澄が佑介の方を見て、言った。


「ごめん。辛かったんだね…。全然気付けなくて、私…」


横にあったおしぼりを目頭に当てる。


「なんか、佑ちゃんが遠くに行っちゃってたかもしれないと思ったら、急に泣けてきちゃって…」


「…」


「今みたいに気軽に会えないなんて、すっごい寂しいじゃん?」


佑介の心臓がキュッと痛んだ。


泣き止んでも、さっきのように話は盛り上がらなかった。


少し口を開いては、沈黙が流れてしまう。


気まずかった…。


 ―― 佳澄が俺の為に泣くなんて。


友達として、それだけ思ってくれているのかと思うと嬉しい反面、涙を流すという女性らしい行動に佑介は戸惑いを隠せなかった。


「出ようか…」




叱咤激励!



Comment

cdoor | URL | 2008.10.27 15:17
おぉ、どうなるの2人。
やっぱ、ほっとけないでしょ。
佑介としては♪
応援☆×4(欲張りの瞬さんのために)
香月 瞬 | URL | 2008.10.27 15:17
■えへへ~

>cdoorさん
続きをUPしました。
ご期待には添えなかったかも?

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プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

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