FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

* 第十七話 * ~友紀の場合~ ?

自習室で勉強していた友紀は、自分のノートを開いて見て唖然とした。


 ―― わかれたい


授業中に無意識に書いていたらしい。


自分自身の心の叫びだと思った。


じっと、自分の文字を眺めながら、友紀は迷っていた。


誰かに相談すべきだろうか。


頭には、鎌田さんと伊達と国語教師の顔が浮かんだ。


伊達は、このところ通学生の彼女が出来て浮かれているので、あまり役に立ちそうもない。


明日、鎌田さんに話してみようか。


彼女のことだから反対されるのがオチかもしれないなと思った。


友紀は、「別れたい」気持ちを後押ししてくれる誰かの言葉を欲していた。





 *





翌朝、教室で会った鎌田さんに昨夜書いた手紙を渡した。


一時間目。


英語のテストが終了すると、鎌田さんが友紀の席に飛んできた。


「ちょ、手紙、マジ?」


友紀は、深く頷いた。


「友紀ちゃん、もったいないよー。せっかくカッコイイ彼氏なのにぃ」


案の定の答えに、友紀は思わず苦笑する。


「でも、いつ言うの?友紀ちゃんとの約束の為に喜田さんテスト頑張っちゃってんでしょ?」


「…うん。せっかく勉強に頑張っているのに水差すのも嫌だし、かと言って、本当に全科目平均点以上取られちゃったら、約束を守れないから別れるみたいなことになっちゃうし…」


「えー、でも、要はそういう事でしょ?これ以上、深い関係にはなりたくないっていう」


鎌田さんは、少し考えて続けた。


「私だったらさ…。してみるかもな」


「何を?」


「キス。…したら、好きになるかもしれないじゃん」


「ええっ?やぁよー。好きじゃないのにそんなの出来ないって」


二時間目、始業のベルが鳴る。


「あ、最後の詰め込み出来なかった!次、日本史なのに!」


鎌田さんは慌てて席に戻っていった。


友紀の頭は日本史のテストのことより、とりあえずキスをしてみろという鎌田さんの思考に驚き、囚われていた。



叱咤激励!



プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

検索&ランキング
参加しています。
にほんブログ村 小説ブログへ 人気ブログランキングへ
よろしくどうぞ。
カテゴリ
最新記事
Twitter
リンク
このブログをリンクに追加する
MicroAd
CHECK IT!
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。