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* 第十七話 * ~友紀の場合~ ?

友紀と喜田の交際は、毎晩の電話と放課後に少し会って話をする程度。


喜田は、硬式テニス部で活躍していたので、放課後は部活動で忙しかったが、週に2回くらいはコートに行く前にちょろっと友紀の教室まで会いに来てくれる感じだった。


ここでは、大体寮単位で食堂へ行き、夕食をとるのが普通だが、それを抜けて二人で食事をするラブラブなカップルもいたが、友紀たちはそこまで大胆にはなれなかった。


付き合いだした当初は、周りからの冷やかしもあって、ウキウキ、にやにやしてしまう友紀であったが、段々そういう雰囲気が煩わしくなっていた。


寮生活をしていると、なかなか外出したりすることも出来ないので、二人でデートなども滅多に出来ない。


そうなると、電話が主流になる。


用事もないのに、毎晩電話で話をするのは、友紀にとって苦痛だった。


勉強をしたい日もある。


同寮のみんなと談笑したい日もある。


だけど、男子寮から電話が掛かって来れば、それは中断せねばばらない。


男子寮から電話が掛かってくるという事自体、女子にとってはステイタスなのだ。


最初のうちは、すごく胸がキュンとなって、ドキドキしながら電話口に出たものだった。


しかし、だんだんとそれをあんまり楽しめなくなった。


毎晩話すとなると、大した話題も無いので、長い沈黙が流れるのだ。


思わず、溜息が出てしまう。


そうすると決まって喜田が言う。


友紀は、その台詞がとても苦手だった。


「…俺のこと、好き?」


こう聞かれると、友紀の気持ちはスーッと冷静になる。


「そうじゃなかったら、付き合ってないじゃないですかぁ」


そう言って、友紀は誤魔化す。


「好き」だと明確に言葉に出せなかった。


だって、本当に好きかどうかなんて、よく分からない。


なんとなく、友紀は思う。


 ―― 好きだったら、こんなに電話が面倒臭いなんて、本当は思わないんだろうな。




叱咤激励!



プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

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