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* 第十七話 * ~友紀の場合~ ?

「その…さ、この前、一緒に競技やって、あの」


喜田が本題に入った。


「可愛いなって思ったんだ」


友紀は、本気で恥ずかしくなって、下を向いた。


「で、よかったら、付き合ってくれないかな」


予想していたこととは言え、友紀はその言葉を聞いて、心臓に電流が走ったように感じた。


こうやって、ちゃんと告白されて、交際を申し込まれたのは生まれて初めてだった。


素直に嬉しかった。


だけど、友紀は迷った。


 ―― どうしよう。嬉しいけど、…好き?かな。


短い時間の中で、友紀の脳味噌はフル活動していた。


 ―― かっこいいとは思ってたけど…。付き合うって?どうしたらいいの?


「えっと…」


少し考えさせて欲しいと口に出そうとした瞬間、喜田に遮られた。


「○か×かでいいよ」


 ―― ええーっ?


喜田は、せっかちなのか照れからなのか、回答を急かした。


「イエスかノーか」


「ええと…、あの…」


実際そんなことはなかったと思うが、なんだか喜田に一歩詰め寄られた気がした。


「い、イエ…ス??」


圧迫感に負けた。


小さな声だったが、喜田は聞き逃さなかった。


「ホント?いいの?…っしゃぁ」


喜田は素直に喜んでいる。


「じゃあ、よろしく」


そう言って、握手を求めてくる。


友紀はどうにも釈然としない思いを抱えながらも、その握手に応えた。


「あれー?友紀ちゃん、何やってるのー?」


偶然、鎌田さんが通りかかって、声をかけてきた。


ビクッとして振り返ると、喜田の姿も見えたらしく、鎌田さんは「あっ」と言って舌をペロリと出した。


「失礼しましたー」


そう言って、早足でその場を去っていった。


「あはは、見られちゃったね」


「そうですね、ハハ…」


喜田と友紀は、ワケもなく笑った。


 ―― も、もう、この空気、耐えられないっ。


なんだかいっぱいいっぱいになった友紀は、「じゃ、また」とそそくさとその場を逃げ出した。


そう、何故だか逃げ出したという表現が一番正しかった。


 ―― か、か、彼氏が出来ちゃった!




叱咤激励!




プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

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