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* 第十六話 * ~麻弥子の場合~ ?

ある日、里実の携帯電話に非通知で電話が入った。


最近は見知らぬ番号でのワン切りが増え、掛けなおすと妙なサイトに登録されたりすることが増えているので、着信には警戒している。


しかし、非通知は珍しいので、思わず出てしまった。


「はい、もしもし?」


「あの…、鎌田里実さんの…」


「そうですけど、どちらさまですか?」


そう言うと電話は切れた。


「何…?」


怪訝に思って、携帯電話を見つめた。


男性の声。


里実の名前を知っている。


しかし、明らかに知り合いではなさそうな口調だった。


不審に思いはしたが、数日経つとそんな電話があったことも忘れてしまった。






ピピピ…。


里実が仕事から家に帰り寛いでいると、床の上に放置されたバッグの中からこもった着信音がした。


慌ててバッグから取り出すが、液晶を見た瞬間、数日前のことが思い出された。


通知されているものは見覚えのない番号。


出るのを躊躇していたが、それはしつこく着信音が鳴り続けるので渋々通話ボタンを押した。


「もしもし、鎌田里実さん?」


先日とは違う荒々しい男の声だった。


「ハイ・・・」


「えー、こちら警視庁○○署の者で、畠といいますがー」


「警察…ですか?」


何も悪い事はしていないが、里実は姿勢を正した。


「あなた、鵜飼麻弥子さんて知ってるよねえ」


「えっ?はい…、友達ですが」


まさかの名前が出てきて、飛び上がる程驚いた。


「あー、よかった。三日前から、こちらの署でお預かりしてるんですがね。今日、やっと口をきいてくれまして…」


 ― どういうこと?


「まだ身元もはっきりしてなくて、あなたになら連絡してもいいと仰ってるもんでー。しばらく居てもらわなくちゃならないんですわ。いろんな手続きあるんで、あなたに依頼したいんですけどね」


「ちょっと待ってください。どうして、警察に麻弥…鵜飼さんが?」


「最初は職務質問で引っかかったんですわ」


里実には、まったく話が理解できなかった。


掌が汗ばんでいる。


「まー、簡単に言うと、覚せい剤所持の現行犯です」




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プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

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