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* 第十四話 * ~橙子の場合~ ?

橙子は、柴田の部屋にいた。


柴田はムードにこだわる男だ。


間接照明は、アロマキャンドル。


低い音でジャズが流れる。


心地よい香りに包まれながら、柴田の脚の間にソファのようにして、肢体を預けていた。


後ろから、柴田が橙子の耳を甘噛みして、囁いた。


「で、谷内ってどんなヤツだったの?」


「付き合うのは私が初めてだって言ってたわ。いつもいろんな女に言い寄られてきたけど、逃げてきたって」


「なんで、橙子とは付き合ったんだろう?」


「さあね。お愛想だったんじゃない?あの頃、私の後ろには大御所の照明家がいたわ」


柴田が橙子の脇の下から腕を通すと胸をぎゅっと掴んだ。


「その時にゲイだって気付かなかったのかよ」


「いーたーいっ」


橙子はくるりと柴田の顔の方に向き返り、首筋に唇を這わせた。


「お尻にしか興味ない男だったのよ。笑っちゃう」


貴昭のことを思い出すと、様々なそれっぽいヒントが思い出されて、可笑しくて仕方がない。


尊敬する人、イチロー。


憧れのファッションは、中田ヒデ。


よく聴く音楽は、槇原に明菜。


演劇界にいるだけあって「ガラスの仮面」が好きだった。


昼ドラとか大映ドラマとか、ドロドロしたのを好むのが男性なのに変わってるなと感じていた。


女好きだと本人は言ってたけど、よく男友達の家に居候してたっけ。


今思うと…。


そんな偏見ではあるけれど。


「オカマちゃんではなかったみたいだけどね」


「だったら、お前と寝ないだろ」


柴田は掌で歯で指で舌で、執拗に橙子の胸を攻めた。


他の男の話をしながら、嫉妬心が燃え上がっているのかもしれない。


貴昭は、大して胸にも執着がなかった。


前戯もお情けのような、さっぱりしたセックスだった。


アナルも気持ちよかったけれど、一応貴昭を愛していた橙子はその行為が背徳的で怖かった。


そういう性癖の人なんだと納得しようとも思ったけれど。


たった一度だけ、橙子がお願いして膣に挿入した貴昭は、初めての感覚に戸惑ったのか、中で果てた。


橙子が妊娠したのはそのたった一度の行為だった。


「そう、女の私相手でもちゃんと勃ったワケだからね」


「俺も」


柴田はそう言って、橙子の脚を広げると、優しく中に入ってきた。



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プロフィール

香月 瞬

Author:香月 瞬
短編小説を主に、様々な恋路を綴ってまいります。
友達のコイバナを聞くようなつもりで読んでいただけると嬉しいです。

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